トラウマ物語

D
「ううっ……ここに捕まっているのは私達だけではありません……
 色々な村から人々がさらわれて来ています。
 そ……そうしてやつらは人間からも栄養のエキスを抜き取ってるのです」


「う…う…み…見てくださいよ…こ…こんなマユみたいなのに体をつつまれちゃって……
 あったかくて……気持ちいいけど……なんだかどんどん力が抜けていくみたいだよ……」


「お……俺ここで死んじゃうのかなァ。
 あんた達に助けては欲しいけど……たぶん俺達は助からねぇだろうな。
 だって…だってもうこのマユと体がマユの中で溶けて
 このマユも体の一部になっちまってるんだ……
 へっ……同情すんなって……べつに痛くはないんだ……ただな…… ただ……
 ここでこのままマユに取り込まれちまうのかと思うと……
 ちょっとだけ悲しくなるだけだぜ」


「ああ……
 あたしもこのままこの植物のマユみたいなのといっしょくたになっちまうのかね……
 どんどん自分が自分でなくなって なにがなんだかわかんなくなって……
 そんなふうに死んでいくのはいやだよォ……
 そうなる前に……まだ……あたしがあたしでいるうちに……
 お願い!あたしを殺して!!
 人間として死ねないのならここで殺された方がマシだよ!
 お願い!殺してェェェ…………」


「ここで……こうしているとなんだか……とっても……あったかいのよ……
 でもね……なんだか……どんどん……私が……私で……なくなっていくみたい
 ああっ……」


「あんたら……わしらに同情しとるヒマがあったら いっこくも早くグジューを倒しなされ!
 そうせねばわしらだけでなくシェルドラド中の人がわしらと同じ目にあうんじゃぞ!
 さあ!早く行きなされ!!」


「う……うあ……このフロアに……いる人は……し…したのフロアの…ひと…よ…り…
 い…いしきが…う…うすらい…でいる
 あ…あっ…あっ…自分の心が……お…俺の心が…消えて行く……」


「くっ…た…たの…む……グ…グジューを……グジューを…たお…し…て…く…れ……」


「も…もう…ど…どこも……う…うごかない……うっうっ……
 あ…あたしのからだを…か…かえして」


「ああっ…も…もう…なにが…なんだかよく…わからないや……ハ…ハ…ハ……」


「ニャ…ニャ…ニャ…ンニャオーン……」


「フ…フガガ……し…しんで…た…た…た…たま…る…か……………ガクッ……」


「アガ…アガ…わ…わしが……ど…同化し…た…あ…と……
 い…入れ歯は…ど…どうなるのじゃ…」


「ハー…ハー……ゼーッ…ゼーッ……く…くる…し…い……ううっ……」


「は…はじめは…き…きもちよく……
 やがて…そ…それは…苦痛へと…か…かわって……」


「うっ…あっ…ううっ……チ…チビィ……ボ…ボクは……ここ…だ……よ……」


「キュイーン……キュイーン……」


「うっ…うっ…うっ…………ひ…ひどい……ひど…すぎ…る……」


「し…しに…た…く…な………い………」


「………………」
完全にマユと同化してしまっている…


かいててうつすぎた
大貝獣物語は、1994年の12月頃だっけ?に発売したスーパーファミコンソフト。
仄々とした世界観で、ゲームの見た目的にも可愛いキャラが居たり、ドット絵も丁寧
BGMやストーリーも素晴らしく良いので、今でも評価の高いRPGゲームとされてますが。が・・
このゲーム、仄々とした世界観でキャラ絵等も可愛いのにストーリーがやけにシリアス。
前半はまだマシなんだが・・特に後半に入るとそれが前面に大きく出てくると言うかw
大貝獣物語のバイオベース』と聞けばトラウマを思い出す人も少なくない。
↑に載せた動画と台詞は、そのトラウマ部分・・ですね。


ゲームを知らない人に分かりやすく説明すると
舞台は幻大陸『シェルドラド』(地球とは違う世界にある大陸らしい)
シェルドラドは平和な世界だったんだが
宇宙から昆虫型の異星人(ラスボスとその一味)がやってきて(やってきた理由は色々とあるが)
シェルドラドに住む人々を次から次へ拉致してしまうんだけども・・拉致する理由が
昆虫型異星人の卵に栄養を送る為に拉致した人々から養分を吸い取るんだったかな。
(強い身体を持った人間に関しては改造手術をして別の生命体【化け物】にしてしまう)
養分の吸い取り方は人々を『繭』に入れて徐々に溶かす。
繭の中に入ると最初は気持ちいいが、徐々に痛くなってきて苦しくなる(最終的に繭と完全同化)
身体が繭に溶かされて同化してもすぐには死なないし、意識すらあるし喋れます。
同化しても最初は痛くないが・・・繭と同化した時点で助かる可能性は0。
繭と同化する前であれば助ける事は出来たんだったかな。
で・・トラウマの部分は繭で溶かされてる人達の初登場場面と言えばいいか・・w
うちはトラウマって程ではなかったが、確か冬休みで深夜に暗くしてプレイしてたんだったかな
バイオベース内のBGMと溶かされてる人々の会話で当時チびりそうになった(´-`;)
当時は無理矢理繭から出したらどうなるんだろう?とか思ったが・・言うのはヤメテオコウ。
http://www.hudson.co.jp/mobile/imode/iapp/genre/rp_daikaiju.html
ついでに紹介するが、モバイル用に多少のアレンジとイベントCGを30枚追加した
大貝獣物語MOBILE』ってのが3年位前からあるらしいので、興味があれば・・(*´ω`)
500円ちょっとで遊べたかな。
ストーリーや展開自体はSFC版と同じで、バイオベースも修正等なしで拝めるそうですZzz
後半が欝過ぎる展開ですが、ゲームはかなりの良ゲームです。
・・登場人物やイベントCGの画面を見ると、とてもシリアス展開するゲームとは思えんなw